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コラム

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国産冷凍野菜について

2025年8月27日

今年の夏も、連日容赦ない酷暑が続いています。
そんな異常気象の影響が、私たちの食卓にじわじわと広がっているのを感じませんか?

先日、北海道産のいんげんが高温と干ばつの影響で生育不良となり、品薄になるという情報が入りました。
主な産地である美瑛地区では、6月中旬から8月中旬まで真夏日が連続。例年にない暑さのため、豆莢は過熟気味になり、枝や茎、葉が異常に茂ってしまいました。これらが製品に混ざることで選別作業が難しくなり、生産者の負担は大きくなっています。いんげんは年に一度しか収穫できないため、原料不足は一年を通して影響を及ぼします。

視点を広げると、日本の農業全体が多くの課題に直面しています。異常気象はもはや特別なことではなく、いつどの作物が採れなくなっても不思議ではありません。農地面積は60年前の約7割にまで減少し、農業従事者の約7割が65歳以上という高齢化も進んでいます。

さらに、加工業界では人手不足が深刻化。原料があっても、加工や選別が追いつかない状況です。生鮮野菜の供給が不安定なため、学校給食や病院食などでは安定供給が求められ、国産冷凍野菜の需要が高まっています。
でも供給は追いつかず、時に争奪戦の様相を呈しています。

農林水産省の「知ってる?日本の食料事情」によると、日本の野菜の約8割は国産、約2割が輸入です。輸入野菜は主に加工・業務用で、年間約3千トン。これを国内で生産しようとすると、約1,200万ヘクタール、国土の約3分の1もの農地が必要になるそうです。

そしてこの問題は、日本だけにとどまりません。
異常気象や人手不足は、世界中の農業が抱える共通の課題となっています。

もうすぐ8月31日、「ヤサイの日」。農業を取り巻く環境は厳しさを増していますが、私たちの食を支える大切な基盤として、こうした現状に目を向け、野菜のありがたさを感じる日にしたいと思います。